Shopify、BASE、STORESそれぞれの違いやメリット・デメリットを徹底解剖!

竹田朋広
この記事を書いた人 竹田朋広

2009年に入社してから現在までに、商品登録、ページ作成、広告、SEO等幅広い分野を経験。その経験を生かし、また急激に成長しているShopifyに将来性を感じ、Shopifyでのショッピングサイト制作事業を展開している。

はじめに

自社でECサイト(ネットショッピングサイト)を始める方法は色々あります。
初期費用を極力かけずに手軽にサイトを立ち上げられるサービスとしてよく比較、検討されるのがShopify(ショッピファイ)、BASE(ベイス)、STORES(ストアーズ)の3つです。

自社にとってどのサービスが最適なのかは、毎月かかる手数料や欲しい機能や導入したい決済方法を検討した上で決定する事が重要です。

そこで今回は現在どのサービスにしようか検討している方の為に各サービスの特徴やそれぞれどんなメリット、デメリットがあるのかをまとめてみましたので参考にしていただければと思います。


Shopify ロゴ

Shopify(ショッピファイ)の特徴

2020年現在、世界175ヶ国以上で、100万以上の店舗に利用されているカナダ最大の企業が開発したeコマースプラットフォームです。低価格で、本格的な自社ECサイトを持ちたいと考えておられる方にオススメです。

Shopifyのメリット

  1. クオリティの高いテーマテンプレート ・・・ 無料、有料のテンプレートが90種類あり、どのテンプレートも非常にクオリティの高いものになっています。Shopifyのテーマのページでは実際にテーマのデモ画面を操作する事ができるのでサイトのイメージを構築前にある程度把握する事が可能です。
  2. 越境ECへの対応が比較的容易 ・・・ Shopifyは標準で50の言語、130以上の通貨に対応しています。アプリを利用してお客様の位置情報から自動的に現地の言語、及び通貨で価格を表示させる事も可能です。
  3. 分析機能が豊富 ・・・ プランで多少見れるレポートは変わりますが、一番安いプランであっても十分高機能な分析機能が備わっているため簡単なアクセス解析であれば初心者にはわかりづらいGoogleAnalyticsを入れなくても分析が可能です。

 

Shopifyのデメリット

  1. 日本の商習慣に合っていない ・・・ デフォルトでお届け日時や時間帯指定ができず、代金引換を使用したい場合は購入フロー外で別途請求する必要があります。またアプリは日本語対応のものがまだまだ少なく英語に抵抗がある方には敷居が高くなっています。
  2. アプリによる高い拡張性 ・・・ メリットの部分で挙げましたが、デメリットにも成りうる部分で足りない機能をすべてアプリで賄おうとするとサイトの表示速度が遅く、かつ業務フローも複雑になりがちなので何でもかんでもアプリで解決・・・というのはオススメしません。
  3. サポート体制が不十分である ・・・ 他のサービスであれば当然日本後の電話サポート、メールサポートを受ける事ができますが、shopifyは電話がなく、メール対応も残念ながら対応が遅いのでインターネット上の情報やshopifyコミュニティに頼る事になります。

 

Shopify(ショッピファイ)はこんな方にオススメ

将来的に自社サイトをメインに事業を成長させたいとお考えの方にオススメします。事業を立ち上げたばかりであればBASEやSTORESの方がお得に利用できますが、売上が増えるに従って決済手数料が大きくなるため最終的にオススメなのはShopifyです。

 


 

BASE ロゴ

BASE(ベイス)の特徴

ショップ開設数が2021年6月に160万ショップを突破した完全無料で始める事ができるネットショップ作成サービスです。初期費用、月額費用がまったくかからない為、商品が売れないサイトリリース直後であってもコストがかからないのが特徴となっています。

BASEのメリット

  1. 初期費用、月額費用が無料(フリープラン限定) ・・・ 上でも記載しましたが、商品が売れるまで一切費用がかからない為、ノーリスクでネットショップを始める事ができます。
  2. 特別な知識がなくても始められる ・・・ HTMLやCSSができなくてもパーツの組み合わせである程度のデザイン編集が可能なので初心者の方でも簡単にサイトの作成が可能です。
  3. 専用のアプリがある ・・・ 800万人以上の方に利用されているBASE専用のアプリ「ショッピングアプリBASE」があるのでそこを経由してのサイト流入が期待できるのがメリットとなっています。
    ※現在はショッピングサービス「PayID」というアプリに名称が変更となったようです。

 

BASEのデメリット

  1. 集客力が弱い ・・・ メリットの部分で専用のアプリがあるとは書きましたが、とはいえターゲットはアプリを使用しているユーザーに限定されてしまう為非常に限定的です。SEO対策(検索エンジン最適化)など一般的なサイトで行われるような集客は難しくなってしまいます。
  2. 売上に対してかかる手数料が割高 ・・・ スタンダードプランは月額費用が無料ですが、手数料はかなり割高になってしまう為、売上が増えれば増えるほど手数料が高くなっていきます。
  3. サイトデザインの自由度が低い ・・・特別な知識がなくても始められる反面で、テンプレートを使わない凝ったレイアウトにする事は難しくなっているので、悪く言えばどのサイトも似たようなレイアウトになってしまいがちです。

 

BASE(ベイス)はこんな方にオススメ

費用を抑えながらも売上も伸ばしたいという方にオススメです。グロースプランであれば月額費用はかかりますが、決済手数料は2.9%とかなり安い為、売上が増えてきても手数料の負担が大きくなるという事も最低限に抑える事ができます。

 


 

STORES ロゴ

STORES(ストアーズ)の特徴

BASEと同じくフリープランであれば初期費用、月額費用が無料という所が特徴となっています。BASEとの大きな違いはSTORESは代金引換を利用できるという点です。なので代金引換を使いたい場合はBASEではなくSTORESを使うのが良いでしょう。

STORESのメリット

  1. 初期費用、月額費用が無料(フリープラン限定) ・・・ こちらはBASEと同様のメリットになりますが、商品が売れるまで一切費用がかからない為、ノーリスクでネットショップを始める事ができます。
  2. ストアーズオーナー限定の倉庫サービス ・・・ ストアーズオーナーだけが利用できる面倒な保管、梱包、発送の業務をすべて代行してくれるサービスがあるので自身はサイト運営、集客に専念する事ができます。
  3. サポートが充実しており安心 ・・・ ShopifyやBASEはメールサポートはありますが、電話での日本語サポートが受けられるのはSTORESのみとなっておりいざという時に電話でサポートがもらえるというのはかなり大きなメリットです。

 

STORESのデメリット

  1. サイトデザインの自由度が低い ・・・ HTML編集ができないので細かなデザインの調整を行いたくてもできません。また、他のショップと似たようなデザインレイアウトになる可能性が高くなります。
  2. 取得できるドメインに制限がある ・・・ 取得できるドメインの種類は「.com」「.net」「.shop」の3種類しかない為、日本で一番使用されている「.jp」は取得できません。
  3. 独自ドメインを移管できない ・・・ STORESで使用していた独自ドメインを別のサービスでまた使うという事はできないので完全に別のURLで再スタートする事になります。SEOで上位表示を狙いたい場合は注意が必要です。

 

STORES(ストアーズ)はこんな方にオススメ

とにかく費用を掛けずにECサイト(ネットショップ)をスタートさせたいという方にオススメします。フリープランであれば出来る事に制限はありますが、月額費用、販売手数料は無料なので必要になるのは売上に対する決済手数料と入金手数料のみで始める事ができます。

 


 

Shopify、BASE、STORESの費用の比較

ここからは一番気になるであろう利用料金、手数料の部分で3社を比較してみます。

Shopifyの費用 BASEの費用 STORESの費用
初期費用 無料 無料 無料
月額費用 ベーシック:25$
スタンダード:69$
プレミアム:299$
スタンダード:無料
グロース:5,980円
フリー:無料
スタンダード:2,178円
決済手数料 3.25%~4.15% ※1 スタンダード:3.6%+40円
グロース:2.9%
フリー:5%
スタンダード:3.6%
販売手数料 無料 (shopifyペイメント利用時) 3% (スタンダードのみ) 無料
入金手数料 無料 振込手数料:一律250円
事務手数料:
・2万円未満の場合:500円
・2万円以上の場合:0円
振込手数料:
・1万円未満:550円
・1万円以上:275円
入金サイクル 最短5日後、最長11日後 振込申請後、10営業日後 月末締めの翌月末払い

※1.決済手数料については、プラン、クレジットカードの種類(VISA、JCB等)によって異なります

 

Shopify、BASE、STORESの決済方法の比較

Shopifyの費用 BASEの費用 STORESの費用
クレジットカード
(日本)
・VISA
・Mastercard
・JCB
・VISA
・Mastercard
・JCB
・VISA
・Mastercard
・JCB
クレジットカード
(海外)
・American Express
・Diners Club
・Discover
※対応していません ・American Express
・Diners Club
オンライン決済 ・Amazon Pay
・Paypal
・Amazon Pay (スタンダードのみ)
・Paypal
・Amazon Pay
・Paypal
キャリア決済 ・docomo
・au
・SoftBank
・docomo
・au
・Softbank
・Y!mobile
・UQ mobile
・docomo
・au
・SoftBank
代金引換 ◯ ※1 ◯ (スタンダードのみ)
銀行振込

※1.2022年11月時点では代行手数料が合計金額に反映されず、手数料の設定も不可能となっています

 

 

Shopify、BASE、STORESのサイト作成機能の比較

Shopifyのサイト作成機能 BASEのサイト作成機能 STORESのサイト作成機能
テンプレート数 ・無料:9種類
・有料:93種類
・無料:17種類
・有料:71種類
・無料:48種類
商品登録数 無制限 無制限(※1日1000商品まで) 無制限
商品画像登録数
(1商品あたり)
250枚 20枚 ・フリー:15枚
・スタンダード:30枚
独自ドメイン ◯ (※サブドメインのみ可)
お知らせ機能
ブログ機能
フリーページ作成機能
レビュー機能
ブログ機能
メールマガジン機能
海外販売への対応 多言語に対応 英語のみ 英語のみ

 

まとめ

どのサービスでもメリット、デメリットがありますが、それぞれのサービスの特徴を理解した上で自社にとって最適なサービスを検討する事が最も重要です。

弊社(株式会社ティーエッチエス)ではお客様の要望をヒアリングした上で最適なサービスをご提案させていただきますので遠慮なくお問い合わせいただければ幸いです。